先日、丸森町の筆甫地区で「へそ大根」づくりのお手伝いをしてきました。
へそ大根は、乾燥させた大根の保存食で、丸森の代表的な産品です。山間の地区では冬になると雪深くなり、移動が困難になることもあります。そういった背景から、丸森には保存食の文化が根付いていると地元の方にお聞きしました。地域資源を活かすことや、風土に合わせた暮らし方をすることは私のテーマでもあるので、ぜひこの現場を見てみたいと思い、今回参加しました。
当日、私がお手伝いした工程をご紹介します。
まず大根を洗って泥を落とし、軽トラックの荷台の上で皮むきをします。
皮をむいた大根は輪切りにし串が通る程度まで大鍋で炊きます。
大根を串に通していきます。園芸用の支柱と思われるものに23個ずつ刺します。大根の大きさを選別し、大きいものは大きいもの同士、小さいものは小さいもの同士そろえて一本の串にします。
棚にかけていきます。この日は軽トラック2台分の大根を干しました。
そのあと乾燥の進んだ大根を集めます。以前から干していた大根はだいぶ乾燥が進み小さくなっていました。それを集めて、ビニールハウスへ運びます。
ビニールハウスでは、集めてきた大根を串から外してザルに広げ、さらに乾燥させていきます。最初の工程から完全に乾いて完成するまでには、4週間ほどかかるそうです。
へそ大根は、筆甫の土地や気候の特性が生み出す、この土地ならではの産品です。そのような特色ある文化がこれからも受け継がれていくように、一緒に手を動かし、食材を楽しみ、そして発信していけたらと思います。