丸森町に移住してから、約2か月が経ちました。
都市部でしか暮らしたことのない私は、自然に触れる機会というのも年に数回、観光地を訪れる程度でしかありませんでした。丸森町を訪れた時は、不動尊キャンプ場やブナの原生林などを訪ね、非日常を満喫していました。
しかし、丸森の住民の方と交流するようになり、「非日常」ではなく、日常的に自然の傍での暮らし方を垣間見るようになりました。水や緑を汚さないための配慮、繰り返し使って物を捨てない工夫、頻繁に買い物に行けない時のための保存食など、前衛的に思える取り組みが、ごく当たり前に生活に根付いていました。そういった話を聞くと、自分の「自然好き」というのがファッションのように軽く感じられ、恥ずかしくもなりました。
丸森に移住したら、現実的な暮らしも見えるのだろう、そしてその中で活かせる知恵のひとつひとつを教わりたい、そういう気持ちをもって町に来ました。
移住して早々、丸森町は台風19号の被害を受け、自然に近いところで暮らすことの厳しさを身をもって経験することになりました。町の方からは、「こんなタイミングで来ちゃってねぇ」と声をかけて頂くのですが、私としては今ここにいるべくしているような気がしています。良い時ばかりではない、大変な時もあるけれど、私にとって丸森町は変わらず魅力的です。