だんだんと気候もよくなってきているのに、春を楽しむどころか、ほとんどを家で過ごすようになりました。その中で、色々思い巡らすこともあり、ここ最近考えていたことを書いてみようと思います。
今年に入ってから、「ものづくり」をされている方に会う機会が度々ありました。作られている工芸品などを見せていただくと、自然素材は万能だなぁと、ひとつの素材からこんなに色々なものが作れるのかと本当に驚きます。私たちが普段使っている道具や衣服などの原型は、こういうものだったのだと、それは古くからある事実なのだけれど、私にとってはとても新しく感じられるものでした。実はほとんどのものは人の手で作れるし、直して使い続けることもできるという事に衝撃を受け、興奮して作業を見学していました。
そんな面白い体験が重なるように起こっていた今年のはじめだったのですが、その後お店で特定の商品が買えなかったり、これまでのように自由に移動できない状況になりました。その時に改めて、最近会っていた職人さんや生産者さんたちの事を思い出し、自分で生み出せる事ってすごい事なんだなぁと、美しさや素晴らしさのような感動とは別に、もっと重く深く自分の中に入ってくるような感じがしました。
近年、経験したこともないような大きな災害がしばしば起こり、その度に似たような経験をしています。これからの暮らし方を考えた時に、自分で生み出す力を持っている事は強みだと思いますし、私もそうなりたいと感じています。そして素材はそこら中に溢れています。昔は自然の恵みだけで暮らしていけたのです。
これまでマメムギモリノナカでは「人にも自然にも優しいライフスタイル」というコンセプトを掲げていました。しかし今は、自然の力の偉大さみたいなものをすごく感じていて、人間が自然に配慮するというよりは、自然から学ぶ、自然の力を借りるほうがふさわしい気がしています。今後そういったことが自分の生き方やビジネスの方向性になっていくのだろうなと、そんな思いに至っている今日この頃です。