CULASTAでは今年度も1月末からビジネススクールを開講し、
新規事業の立ち上げ方、マーケティングや会計、資金調達の仕方など
起業に必要な基礎知識をご紹介させていただきました。
最終日の2月22日(木)には実際に起業された先輩の話を聞いていただくために
株式会社GNSの廣田拓也さんにお越しいただきました。
廣田さんは
福島県二本松市のご出身で、東京の大学を卒業後就職し、
その後お兄様がGNS社を設立した際にUターン。
現在では農業、食品加工、飲食店、デザイン会社などの事業を行い、
さらにNPO法人Leafの設立や、一般社団法人COOL AGRI事務局長として、
自分の会社以外でも生産者の支援を行っています。
今ではいろいろな事業を行っている廣田さんですが、
Uターン当初は耕作放棄地を活用し、荏胡麻を搾油、販売するビジネスを行っていたそうです。
そのビジネスで自社一号ブランドの立ち上げ以降は、順調に売上が伸びていったのですが、
東日本大震災で大打撃を受けてしまいます。
この状況を打開するために廣田さんは
東京都内の青空市場に3年間で200回以上も出店します。
数多くの「売れている商品」と「売れていない商品」に触れる経験を通して、
「モノが溢れている時代にモノそのものの価値だけでは売れない」
ことに気づきます。
そこで
「ものづくりからコトづくりへ」というコンセプトが生まれ
既に出来上がったものではなく、作るプロセスを価値にする
体験型商品を作ります。
このコンセプトに基づいて作った、
ドライフルーツを使用した「自家製サングリアの素」が
出荷本数年間20,000本という大ヒット!
コトづくり商品の可能性を確信したそうです。
その後震災で落ち込んだ売上もV字回復に成功し、
今ではたくさんのお店に商品を卸すだけではなく、
棚単位でお店の企画を依頼されるに至っています。
また、うまく行ったエピソードだけでなく
1:創業時は特定の取引先の売上依存率が高くなりがちなのでそのリスクを考えること
2:仕事の選び方を、スキルアップやネットワークづくりなど
「短期的な儲け」以外の軸でも考えること
3:自社だけで完結しようとすると無駄な設備投資が生じるので連携を大切にすること
4:創業期は難しいが、人を育てることが何より重要になる時が来る
ご自身の失敗に基づいた創業期の4つのアドバイスも頂きました。
生産者の再生産を支えるためにいろいろなことに取り組んでいる廣田さんですが、
自分の行動指針として
・誰かの役に立つ人間になりたいということ
・誰かの役に立つ人間とは、「そこに在る課題の本質」を捉え、
当たり前のことを当たり前にやること。そこに本気で寄り添える人間
ということを意識しているとのこと。
まさに廣田さんの今の活動を表していて納得し、
私自身について考えさせられる一言でした。
具体的なエピソードを交えて、わかりやすく多くのことが学べる
とても良い時間でした!
廣田さんどうもありがとうございました。
CULASTAでは引き続き創業や経営の相談をお待ちしております。
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